人としてこうあれ!と強いられる精神的ブラック企業。

 
 
朝から晩まで働き通し。全社員が馬車馬のように働いている。
 

新卒社員として入社した会社は、全国展開している規模の比較的大きなマザーズ上場をひかえた企業でした。
上場をひかえているくらいだから社内は活気があるし、面接や入社前に出会った社員はみな感じの良い人ばかりだったのですっかり油断していましたが、入社したとたんにものすごい生活が始まりました。

新卒の配属は全員が店舗だったので出社は開店時間の30分前で朝9時半と比較的ゆっくりでしたが、基本的に閉店業務までいなくてはいけないので、夜10時の閉店業務を終えると日をまたぐなんてことはしょっちゅうで、店は年中無休で営業しているため、シフトを組んで休みを4週8日取れるはずが、週1日取れれば良い方で、月に1回休めればラッキーなんてざらでした。
先輩や店長がそんな感じで働いているので、新卒で休みが取れるはずもなく、家には寝に帰るだけの日が続きました。
 
 

選ばれた社員が涙ながらに自分の力不足を訴える集会。

しかもしょっちゅう本社で社員全員が集まる決起会みたいな会議があり、どんなに仕事が忙しくても、どんなに遠方の店舗であっても本社に行かなくてはなりません。
そこで何があるかといえば、私はこんなに頑張っているけれどまだまだです、こんなことをしてしまいました、もっともっと頑張っていきますみたいな話を指名された社員が毎回涙ながらに演説するんです。
もちろん、指名される社員は会社から認められて指名されている人なので会社的にまずいことは出てきません。
休めない、長時間労働、給料は年俸制なので固定しか出ない、持たされる責任も大きい、人間関係も重たい…みたいな労働条件なので人がバタバタ辞めていくのですが、それもですら人事部の担当者が自分が採用する時にもっとちゃんとした人を取れれば辞めないのに…みたいに語るような感じでした。
人としてのダメだしをなぜか職場でされる。
しかしそんな環境でやりがいを持って働く人は人間的にもできた人が多い、というか人間ができてないと続かないようで、社長はじめ上司に魅力的な人の多い会社でもありました。同僚にも面白い人が多く、仕事はきついけど、だからこそ自分が一番大変な仕事をしてみんなに背中を見せることが、みんなのやる気になるんだ!みたいなことを普通に言う人がけっこういて、そんなこと言う人がいる職場って面白いなと思いながらキツイながらも仕事を続けていました。
そうしてしばらくはそれなりにやりがいを持って仕事を続けたのですが、仕事上の成果以前に人としてお前はダメだ、みたいな話になってきて(少なくとも私にはそう感じられました)、それが全く理解できなくて結局辞めることにしました。私は少し内向性があり魅力的な人物ではないと思いますが、普通に友達も家族もいて、いくらなんでも人としてダメだしをされるほどのひどい人格ではないと思ったので。
 
 

年俸制と言う名の残業代カットをむしろ喜んで受け入れる。

月給も新卒としてはそれなりに高いほうでしたが、年俸制と言う名の残業代カットでかなりサービス残業を強いられていました。しかしそれも、社員給与は売上から引かれるので、会社の成長重視の先人たちが残業代を惜しんで自ら固定給にしたというのです。
ちなみにボーナスは完全に上司のさじ加減ひとつで決められていて、たくさんもらっている人もいれば、全然もらっていない人もいました。私は当然ながらあまり貰っていないほうでしたが、まぁそれは自分が会社のカラーに全く合ってなかったなということです。

辞めて普通の会社で働いてみると、やっぱりプライベートをあそこまで犠牲にしてかつ、人としてもっと成長しなくちゃダメなんだよ…とかの話で上司とほぼ完徹で話合いというか説教をするような会社はかなり特殊で、しかもそれが社風というかそういう風潮を受け入れて全力で走れる人がけっこういるから、上場までいける会社もあるんだなとしみじみ思います。
ですので、ブラックにもいろいろあって一概に言えないんだよね~と最近のニュースを見ながら思っています。

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