零細同族会社にうっかり入ってしまった私の悲劇

 
 

■やっとの思いで掴んだ内定

私は大学の卒業式の時点でまだ内定が出ていませんでした。
ですが3月下旬に急遽、来てもいいよと言ってくれる会社が見つかり、藁をもつかむ思いで入社しました。
そこは小さな印刷会社兼デザイン会社という感じでした。
従業員15名ほどで、旅行会社のチラシを作ったり、専門学校のパンフレットを作ったりしている会社でした。
私は以前からデザインの仕事に興味があったので、小さな会社ではありましたが、入社したときは嬉しかったです。
私はデザイナーではなく、一般事務職として入社したのですが、デザイナーさんたちと一緒に働けると知って感激しましたね。
面接の時に会社を見学させてもらったのですが、従業員のみなさんも笑顔で楽しく働いている雰囲気で、アットホームでいい会社だなあと思いました。
 
 

■入社3日目で異様な雰囲気を感じ取る

その印象は入社3日目から変わってきました。
なんだか思っていたよりもギスギスした雰囲気がありました。
同時に20代の新卒の女性が3人入社したのですが、そのうち1人は1ヶ月で辞めてしまいました。
「持病が悪化して血尿が出てしまったから」という理由だったのですが、おそらくこの会社の異様な雰囲気を察知して、早めに辞めたんだと思います。
 
 

■陰険な社長の嫌味を毎日浴びる社員

この会社の何が異様だったのか、言葉で説明するのは難しいのですが、頑張って説明してみます。
やはり一番の原因は社長の言動でした。
面接の時の社長と入社してからの社長は人が変わったようにがらりと雰囲気が変わったんです。
面接時は口調が穏やかで、かつ頼りになりそうな信頼出来る人という印象でした。
しかし入社してからは従業員を毎日ネチネチと言葉でいじめつづける人に変わりました。
「〇〇さんは彼氏もいなくて寂しいでしょ。」
「こんな働きぶりじゃあ給料出すのもったいないなあ。」
「〇〇さんは素晴らしいね、それに比べて…。」
「このお茶、毒でも入ってるんじゃないの?」
「そんなことも知らないの?」
「〇〇さんいたの?存在感ないから全然気づかなかった」
なんだかこうして文字にしてみると大したことないように思えるのですが、社長の近くのデスクに座らされ、PCの画面も監視され、電話も聞かれるという状況が毎日朝から晩まで続くのは、かなりキツかったです。
社長は嫌味以外のことは言わないのです。
基本的に社員を信用していない感じでした。
 
 

■社長の嫌味(ジョーク)に毎日爆笑しないといけない

ここでさらに辛いのがそういう社長の嫌味(本人はジョークだと思っている)に対して本気で笑わないといけないんです。
そうしないと今度は自分がターゲットにされてネチネチとやられるからです。
私は社長の気分を損ねた次の日の朝は、朝礼で名指しで社長から責められたことがあります。
「雇ってやってるだけありがたく思え。」と皆の前で言われました。
朝からもう泣きたかったですよ。
社長はよく社員の誰かを馬鹿にして笑いをとろうとするのですが、それに対して一緒に笑うのが特にキツかったですね。
後々、その人との関係が悪くなる可能性もありますから…。
でも先輩の女性達は女優でした。
涙をながす勢いで「ああ~おかしい~!!お腹痛い~!!」と毎回爆笑していました。
 
 

■残業代ゼロ・土日なし・有給なし・毎日終電

残業代はもちろん出ませんでした。
毎日終電近くまで作業していたと思います。
ひどいときは土日も出勤を強要されていました。
3ヶ月くらい、休みゼロで働いていたので本当に髪を切る時間もありませんでした。
有給ももちろんありません。

 
 

■親族以外は奴隷

そんな中で納得いかなかったのは、同じ歳で同じ時期に入社したある女性は毎日定時で帰って土日休みもとっていたことです。
その女性は社長の弟の奥さんでした。
この会社はいわゆる同族会社で、社長と社長の弟と社長の奥さんが同じ会社で働いていました。
それから幹部には社長の古くからの友人がいました。
ですから社長の親族と友人以外はこの会社では奴隷なんです。
ここは学校じゃないですから平等なんてありません。
就職活動をしている方に言いたいのですが、零細の同族会社だけは絶対に避けるべきです。
私は新卒で世間知らずだったのでうっかり入ってしまったのですが。
 
 

■おかしいなと思ったらさっさと辞めたほうがいいです

私は結局1年我慢してその後、辞めました。
一緒に働いていた先輩達も結局そのあとすぐ全員辞めていました。
ギリギリ1年働いたので、失業保険は貰えたので良かったです。
ですが良かったのはそれくらいで、結局なんのキャリアにもならなかったですし、心身ともにダメージが凄かったです。
同期のあの子のように1ヶ月で辞めればよかったと思いました。
「自分にはこの会社しかないんだ」と思い込まずに、おかしいなと思ったらさっさと逃げるのをおすすめします。

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