残業代は一切無し。長時間労働&安月給のテーマパーク

 
 
見た目と中では大違い。過酷過ぎる職場環境
 
二十歳のころに働いていたのが自然と触れ合うことができ家族でリラックスできることがウリの自然ふれあい型テーマパークでした。そこで働くことになったきっかけは、転職を考えていた時にたまたま求人票を目にしたからでした。求人票に記載されていた内容は現在の給与よりもはるかに多い手取り、週休二日の休み、夏と冬に支払われる賞与、そして朝8時から夕方5時までの勤務時間(1時間の休憩あり)でした。担当する部署は遊具と呼ばれる部署で、そこの管理と接客がメインの仕事だと記載されていました。

明らかに現在の仕事よりも待遇が良いと感じたため、すぐに面接に行きその日のうちに採用が決定しました。その時点ではまだ前の会社に籍があったため、籍が抜けるのを待ってから仕事を開始しました。
会社に入って驚いたのは、社員の少なさでした。
かなりの広さを誇るテーマパークにも関わらず、正社員はわずか二人であとはパートで働いている年配の人が25人程度、そのうち遊具の担当は7人だけという少なさでした。遊技場が園内に数か所設けられていましたから、一つの遊技場に一人の社員かパートがいるという構図で園内の遊具を管理していたようでした。

しかしここで問題があることに気づきました。一人でも休日で休んだ場合確実に遊技場の店員がいないことになるわけです。
どうやらギリギリの人数で園内を管理しているようでもし人手が足りない場合には一人で数か所を掛け持ちするという形で運営を行っているようでした。
さすがに土日祝日は来客数が多いためきちんと社員が配置されていましたが、平日は基本的にどこかが必ず人手不足になる配置だったため、あちこち行ったり来たりを繰り返していました。その間に園内の草刈りや修理なども行う必要があったため、お客様を相手にしながら草刈りも行い、人手が足りない遊技場へ移動してまた接客というハードな毎日を繰り返していました。
もちろん求人票に記載してあったような休憩などほとんど取ることが出来なかったため、ほぼ毎日休憩なしで動き続けることになっていました。食事もまともにとれない状況だったため、開いた時間を見てはパンなどをかじるという職場でした。
 
 

土日祝日は強制出勤。労働時間は12時間を超えるのが当たり前

土日祝日ともなると社員もパートも強制的に出勤を命じられるため、土日祝日に大事な用事があっても仕事優先の生活になっていました。土日祝日は書き入れ時のため、朝6時には出勤して準備などを行ってました。閉館は夕方6時だったのですが、その後に園内のゴミ集めなどを行う必要があったため、全ての作業を終えると夜10時を過ぎることはもはや当たり前のこととなっていました。通常この場合は残業代金が支払われるはずなのですが、この会社の場合タイムカードを会社が管理していたため実際に働いた時間を打ち込むことが出来ないようになっていました。今考えると明らかに労働基準法違反なのですが、その当時はそんなことを考える余裕も無かったため、ただただ馬車馬のように働く毎日でした。
週休二日の休日も、実際に取れたのはひと月に多くて2回、忙しい月にはほぼ休みなしで働いていました。もちろん休日出勤代も出ませんでしたし、賞与に関しても本社が決めた売り上げと来客数を超えていない場合は大幅カットとなっていました。何より困ったのは給与が求人票に記載されているものよりも大幅に少なく、賃上げもほとんど行われなかったと言うことです。
ほぼ毎日残業を行い休日も潰して出勤していたにもかかわらず、手取りは約13万円程度しか支給されていませんでしたから、正直生活は非常に厳しいものがありました。しかしそういった環境にずっといると感覚がマヒしてくるのでしょうか、それが当たり前だと感じるようになるから恐ろしいです。いつの間にか不満を言う気力もなくなり、ただただ与えられた仕事をこなす毎日になっていました。
 
 

テーマパークという雰囲気に騙された

おそらくほとんどのテーマパークは私がいたテーマパークと同じような状況ではないでしょうか。一見華やかに見えるテーマパークですが、実際は中で働いている人が身を削って運営を行っているわけで、文句を言えばいつでも辞めてもらって結構という感じでしたから、職を失うのが怖くて何も言えない状態になっていました。
最終的に働き過ぎで体調を壊し入院する羽目になってしまい、そこで初めて今までの仕事が異常だったとはっきり分かるようになりました。感覚がマヒすると言うのが最も怖いことで、ブラック企業と呼ばれる会社に勤務している人はそれが当たり前だと感じるようになっているはずです。ですから無理だと分かっていてもそれが世間でも当たり前なんだと錯覚してしまい、最終的に身体を壊す羽目になってしまうのではないでしょうか。
私の場合入院したことで冷静な判断を出来るようになったためその会社は退社しましたが、3年以上勤務したにもかかわらず退職金も一切支払われませんでした。そのテーマパークは無理がたたったのかその数年後に倒産してしまいましたから、今考えるとやはり自転車操業のような運営を行っていたんだなと感じています。
テーマパークという雰囲気に騙されず、実際はどういった職場なのかをきちんと見極められなかったことが失敗だったと強く感じました。

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